鼻の病気(1) ちくのう症など
鼻、副鼻腔は上気道の一部であり、風邪に伴う細菌、ウィルス感染が起こります。また、アレルギー物質が通り反応することで花粉症などのアレルギー性鼻炎になります。ここでは花粉症以外の炎症についてご説明します。
急性鼻炎
原因・症状
鼻の粘膜に細菌、ウィルスの感染が原因で炎症が起こります。「鼻かぜ」といわれる状態です。症状は鼻水。鼻の中の痛み、くしゃみ、鼻が詰まる、発熱などです。のどの炎症(咽頭炎)や急性副鼻腔炎と一緒に起こることがあります。
治療
抗生剤や炎症を抑える薬の内服治療、ネブライザー治療を行います。
急性副鼻腔炎
原因・症状
顔面には副鼻腔という鼻腔とつながった左右4対の空洞があります。(上顎洞・篩骨洞・前頭洞・蝶形洞)
その空洞の壁には鼻腔と同様の粘膜があります。風邪による細菌感染が副鼻腔に粘膜に炎症が起こす主な原因です。
症状には
- 頭痛
- 発熱
- 鼻づまり
- 黄色、緑色の鼻水
- 鼻水がのどに流れる
- 口臭
- 嗅覚障害
があります。
診療・治療
抗生物質や去痰剤の内服治療をし、ネブライザー(霧状の薬液を噴霧する装置)治療や膿を排出する処置をします。
慢性副鼻腔炎
原因・症状
副鼻腔に慢性的に細菌が感染した状態を慢性副鼻腔炎といいます。原因は副鼻腔と鼻腔をつなぐ道の慢性的な閉塞です。
閉塞する原因としてはアレルギー性鼻炎や急性鼻炎などの繰り返す炎症による粘膜腫脹や鼻ポリープがあります。
症状は急性の場合と同様ですが、痛みは少なく、頬や頭の重い感じがします。
治療
急性の場合と同様ですが、内服薬はマクロライド系の抗生物質を少量で2-3ヶ月使用することが多いです。治療は比較的長くなります。処置や内服薬で改善しない場合や鼻ポリープがある場合、真菌症の場合は手術をお勧めすることがあります。